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reminiscence bump
2019

いつか読んだ記憶に関する本で、レミニセンスバンプという言葉を知りました。
「記憶のこぶ」という意味で、人は過去の記憶を想起する際に10代から30代までのことを思い出しやすい傾向にあることです。

記憶とは、自分でも知らないうちに形を変えていたり、消えていたりする、曖昧なものです。
私にとって写真は、記憶を忘れないために記録する媒体でもありますが、
その一方で、自分の目で見た景色、つまり記憶とは異なる色や光を見せてくれる存在でもあります。
記憶の保存のために残した写真によって、記憶がまた変化する、ということです。

記録。
記録を越えた、あたらしい像。
写真の上でしか見ることのできない景色。

私がいつか、ふりかえるとき、こんな像たちを思い出すのではないかと思います。

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